予約台帳は、氏名と日時だけでは足りません。
予約内容、連絡先、料金・支払い、変更履歴、当日の対応状況を一つの予約番号で確認できるようにすると、紙、Excel、システムのどれでも漏れを減らせます。
最初から項目を増やしすぎず、「予約を受ける」「変更する」「当日対応する」「会計を終える」の四つに必要な情報だけを残します。
こんな方に向けて書いています
予約台帳を作り直したい宿・体験・サロン・教室などの小規模事業者の方。
まず予約を一件ずつ識別する
同姓同名や複数回利用を区別するため、予約ごとに予約番号を付けます。
番号は自動採番が理想ですが、紙やExcelなら「日付+連番」でも構いません。氏名だけを検索の基準にすると、家族予約や代理予約で混乱します。
顧客番号と予約番号は別です。一人のお客さまが三回利用した場合、顧客は一人、予約は三件になります。
予約内容の基本項目
項目 | 用途 |
|---|---|
予約番号 | 対象予約を特定する |
予約日 | 受付した日を確認する |
利用日・時間 | 当日の枠を管理する |
商品・プラン | 準備内容を決める |
人数・内訳 | 大人、子ども、参加条件 |
受付経路 | 電話、LINE、OTA、自社 |
担当者 | 誰が受けたか確認する |
宿泊ならチェックイン・アウト、体験なら開始・終了、サロンなら担当者と所要時間を追加します。
連絡先は何を残す?
電話番号とメールアドレスを両方必須にする必要はありません。連絡に使う方法と、緊急時の連絡先を分けて考えます。
- 予約者氏名
- 主な連絡手段
- 電話番号
- メールまたはLINE
- 代理予約の場合の利用者氏名
- 緊急連絡の可否
必要以上の住所、生年月日、家族情報を集めず、サービス提供に必要な範囲へ絞ります。
料金と支払いを分けて記録する
「料金」と「支払済み」は別の情報です。
項目 | 例 |
|---|---|
予約時の総額 | 基本料金+追加料金 |
支払い方法 | 現金、カード、事前決済、OTA |
入金状態 | 未入金、一部、支払済み、返金 |
入金日 | 確認した日 |
キャンセル料 | 請求・免除・入金 |
領収書 | 発行有無・宛名 |
OTA予約では、現地決済かオンライン決済か、事業者への入金時期も区別します。
要望・注意点は行動へつながる形で書く
自由記述のメモには、担当者の感想ではなく、当日の対応に必要な事実を書きます。
- 食物アレルギーは責任者が確認する
- 幼児用の椅子を一脚用意する
- 集合場所を電話で案内済み
- 到着が予定より遅れる
- 領収書を会社名で発行する
「要注意」「難しい客」のような曖昧な表現は避け、誰が何をするかへ変えます。
変更履歴を上書きしない
人数や日時を変更したとき、元の内容を消すだけでは経緯が分かりません。
最低限、変更日時、変更前、変更後、受付経路、対応者を残します。
紙なら二重線と追記、Excelなら変更履歴シート、システムなら履歴機能を使います。料金や返金に関わる変更は特に記録します。
当日の状態を管理する
予約が確定した後も、当日までの作業があります。
- 確認連絡済み
- 準備済み
- 来店・受付済み
- サービス提供完了
- 会計完了
- お礼・写真・領収書送付済み
業種に必要な状態だけを選び、担当者が見て次の作業を判断できるようにします。
紙・Excel・システムの違い
方法 | 向いている状態 | 弱点 |
|---|---|---|
紙 | 件数が少なく担当者が一人 | 検索・共有・履歴が弱い |
Excel・スプレッドシート | 複数人で一覧を共有 | 誤入力・権限・通知 |
予約システム | 在庫、通知、決済を連携 | 費用・設定・運用変更 |
道具を変える前に、必要な項目と更新ルールを決めます。項目が曖昧なままシステムを入れても、入力されません。
最初は15項目以内で始める
すべての情報を一画面へ入れると、受付に時間がかかります。
必須項目、当日必要な項目、後で確認する項目に分けます。入力されない列は削り、現場で本当に使う情報だけを残します。
一覧画面と詳細画面を分ける
すべての項目を一覧へ表示すると、横に長くなり、当日の確認が難しくなります。
一覧には予約番号、日時、氏名、人数、商品、支払い、状態だけを置き、詳しい要望や変更履歴は詳細画面または別シートで確認する構成が使いやすくなります。
色だけで状態を判断しない
未入金を赤、完了を緑で示す方法は便利ですが、色が見えにくい人や白黒印刷では区別できません。
「未入金」「確認待ち」「完了」の文字も併記し、フィルターで絞り込めるようにします。状態名は増やしすぎず、次の作業が分かる言葉にします。
古い予約をどう保管する?
当月の予約と過去数年分を同じ一覧へ置くと操作が重くなる場合があります。
月・年ごとにアーカイブし、顧客情報と会計記録の保存期間を決めます。必要な予約は検索できる状態を保ちつつ、現場画面には現在と近い将来の予約だけを表示します。
まとめ
予約台帳には、予約番号、日時、商品、人数、連絡先、料金・支払い、要望、変更履歴、対応状態を記録します。
紙・Excel・システムの違いより、「最新情報はどこか」「誰がいつ更新するか」を揃えることが重要です。まず現在の台帳を見て、支払いと変更履歴が一件で確認できるか点検してください。


