ホームページを作った事業者が、必ず独自ドメインやサーバーの契約者とは限りません。
制作会社へ管理を任せること自体は問題ありませんが、契約名義、管理画面、更新期限、移管条件が分からないと、制作会社変更や廃業時にホームページとメールを失うおそれがあります。
制作会社を変更する予定がなくても、年に一度は「誰が何を契約しているか」を一覧で確認してください。
こんな方に向けて書いています
ホームページの契約状況が分からない、担当者が退職した、制作会社を変更したい事業者の方。
独自ドメインとは何?
独自ドメインは、ホームページやメールで使う固有の住所です。たとえば「example.jp」の部分に当たります。
ドメインは、制作データとは別に登録・更新されます。サイトを作り直しても、ドメインを維持できれば同じURLやメールアドレスを使い続けられます。
逆に、ドメイン更新が止まると、ホームページだけでなく、そのドメインを使うメールも利用できなくなる場合があります。
確認したい4つの「名義」
対象 | 確認すること |
|---|---|
ドメイン | 登録者、管理事業者、更新期限 |
サーバー | 契約者、料金、ログイン方法 |
メール | 管理画面、利用者、転送設定 |
外部サービス | フォーム、CMS、分析、予約の所有者 |
請求書の宛名だけでは、実際の登録者や管理権限が分からないことがあります。管理画面と契約メールも確認します。
制作会社名義だと何が問題?
制作会社名義でも、契約中は問題なく運用できます。注意したいのは、解約、担当変更、連絡不能、制作会社の廃業時です。
- 移管に必要な認証コードを受け取れない
- 更新通知が制作会社だけに届く
- 解約時にドメインも停止される
- 別会社がDNSを変更できない
- メール設定を確認できない
契約書に「ドメインは制作会社の所有」と明記されているサービスもあります。買い切り型なのか、URLを含む利用サービスなのかを確認してください。
JPドメインは管理事業者を変更できる
JPRSは、登録済みのJPドメイン名について、管理指定事業者を変更できると案内しています。
現在の管理事業者が不明な場合、登録者または連絡担当者であることを確認できれば、JPRSへ問い合わせる方法があります。JPRS WHOISで公開されている登録情報やネームサーバーも確認できます。
実際の移管方法や必要書類は、ドメインの種類と管理会社によって異なります。変更先の事業者へ先に相談します。
制作会社変更前に受け取るもの
- ドメイン名と管理会社
- 登録者・契約者情報
- 更新期限
- 移管用の認証コードまたは手続き方法
- サーバーの契約情報
- サイトデータとデータベース
- メールアカウント一覧
- Search Console・GA4等の権限
パスワードを一覧でメール送信するのではなく、安全な方法で受け取り、移管完了後に必要なパスワードを変更します。
メールを使っている場合は特に注意する
ホームページの移転でDNS設定を変えると、メールにも影響する場合があります。
現在使っているメールアドレス、受信端末、転送、迷惑メール設定、過去メールの保存方法を確認します。
切り替え前に新しいメール環境を用意し、送受信テストを行います。営業時間中に一気に切り替えず、問い合わせが少ない時間帯を選ぶと安心です。
外部アカウントも事業者所有にする
次のサービスが、制作担当者個人のアカウントだけで作られていないか確認します。
- Google Search Console
- Google Analytics
- Googleビジネスプロフィール
- microCMS等のCMS
- 予約・決済サービス
- 画像・動画の保存先
事業者自身を所有者または管理者にし、制作会社へ必要な権限を付ける形が引き継ぎやすくなります。
年1回の契約一覧を作る
項目 | 記録する内容 |
|---|---|
サービス名 | ドメイン、サーバー、メール等 |
契約名義 | 会社・代表者・制作会社 |
更新日 | 自動更新か手動か |
料金 | 年額・月額 |
管理者 | 社内担当と外部担当 |
解約・移管 | 連絡先と必要手続き |
更新通知は誰に届いている?
ドメインやサーバーの更新案内が、退職した担当者や制作会社だけに届いているケースがあります。
契約メールアドレス、請求先、緊急連絡先を確認し、事業者側でも受け取れるようにします。クレジットカードの有効期限切れや請求失敗で自動更新が止まることもあるため、更新月の前に支払い情報も確認します。
移管中は公開停止を避ける
ドメイン移管とサーバー移転を同日に行うと、原因を切り分けにくくなります。
先に新しいサーバーへサイトを準備し、メールをテストし、その後にDNSを切り替える方法があります。古い環境は、新しい表示とメールが安定するまで残します。
制作会社変更では、契約終了日より前に移管作業を始め、連絡が取れる期間を確保してください。
まとめ
独自ドメイン、サーバー、メール、外部サービスは、誰の名義で誰が管理しているかを確認します。
制作会社管理でも構いませんが、移管条件、更新期限、事業者側の権限を文章で残してください。制作会社を変更すると決めてから調べるのではなく、正常に運用できている今のうちに一覧を作ることが安全です。


